
2025.06.10
2025.03.11
お仕事豆知識派遣豆知識
派遣社員として働いていると、「派遣切り」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
「派遣切り」という言葉を聞くと、「急に契約を打ち切られるのでは?」と不安を感じる方も多いでしょう。
実際に、景気の影響や企業の事情によって契約が終了してしまうケースは存在します。しかし、事前に対策を知っておけば、万が一の事態にも冷静に対応することができるかもしれません。本記事では、派遣切りの実例を紹介しながら、その対策について詳しく解説します。
派遣切りとは、派遣社員の雇用契約が更新されず、結果として仕事がなくなってしまうことを指します。
一般的には、次のとおり企業の業績悪化や人員削減などを理由に、派遣社員の契約が打ち切られてしまうことがあります。
業績悪化:企業の業績が悪化し、派遣社員の雇用を維持できなくなる
業務縮小:プロジェクトの終了や業務量の減少により、派遣社員が不要になる
契約満了時の更新なし:契約満了時に、更新されずに終了となる
派遣切りと解雇は、よく似た言葉ですが、厳密には異なります。
派遣切りは、派遣元企業と派遣社員の間の契約問題であり、派遣先企業の直接的な責任とは限りません。
実際に起こった派遣切りの事例としては、次のようなものがあります。
多くの場合、世界的に不景気に陥った時に発生していることがわかります。
□リーマンショック時の大量解雇
2008年のリーマンショックでは、多くの製造業が影響を受け、派遣社員の契約が次々と打ち切られました。
特に、期間の定めがある契約だったため、更新されないケースが続出しました。
□コロナ禍での派遣契約終了
2020年の新型コロナウイルスの流行により、観光・飲食・イベント業界では人員削減が進み、多くの派遣社員が解雇されました。
□企業の業績不振による契約打ち切り
製造業では、製品の需要減少により工場の稼働率が下がり、派遣社員の契約が打ち切られることもあります。
ここでは、派遣切りに遭わないための対策を紹介します。
□安定した業界を選ぶ
派遣社員として働く場合、景気や市場の影響を受けにくい業界を選ぶことが重要です。
例えば、食品業界や医療業界などは、人の生命活動に直結する商品や製品を生産しているため、突然の契約終了リスクが低いと考えられるでしょう。
□スキルを身につける
企業にとって必要不可欠なスキルを身につけておくことで、契約更新の可能性が高まります。例えば、製造業であればフォークリフトの資格、事務職であればエクセルや簿記の知識などが有効です。
一つのスキルに特化するだけでなく、幅広いスキルを身につけることで、様々な仕事に対応できるようになるでしょう。
□派遣会社と密に連絡を取る
契約更新が不透明な場合は、派遣会社と頻繁にコミュニケーションを取りましょう。
派遣会社は他の求人情報を持っているため、早めに別の仕事を探すことができる場合もあります。
□複数の派遣会社に登録する
1つの派遣会社だけに依存せず、複数の派遣会社に登録しておくことで、選択肢を広げることができます。万が一契約が終了しても、すぐに新しい仕事を紹介してもらえる可能性が高くなるでしょう。
もし、突然の派遣切りに遭ってしまった場合、次のような対応を進めましょう。
□失業保険の申請
派遣切りに遭った場合、雇用保険に加入していれば、失業保険を申請することができます。派遣会社に離職票を発行してもらい、ハローワークで手続きを行いましょう。
□派遣会社に新しい仕事を探してもらう
契約終了後も、派遣会社に別の仕事を紹介してもらうことが可能です。早めに相談し、自分に合った職場を探してもらいましょう。
□転職エージェントを活用する
派遣から正社員への転職を考えている場合は、転職エージェントや転職サイトを利用し、積極的に求職活動を行うことも重要です。
複数の求人情報を比較検討し、自分に合った仕事を見つけましょう。
派遣切りは、企業の業績悪化や業務縮小などの理由で発生することがあります。しかし、安定した業界を選ぶ、スキルを磨く、派遣会社と密に連絡を取るといった対策を講じることで、リスクを軽減することが可能です。
また、万が一派遣切りに遭った場合でも、失業保険の申請や転職活動をスムーズに進めることで、次の仕事へとつなげることができます。
事前の準備と情報収集をしっかり行い、安定したキャリアを築いていきましょう。