今回のブログは、キャリアコンサルタントの菅野が担当させていただきます。

昨今では、群馬県内においてもややコロナウイルス感染症の発生数が増えており、これからインフルエンザが流行する時期を迎えようとしているなか、なかなか予断できない状況が続いているように思われます。

さて、このコロナ禍によって、私たちを取り巻く労働市場も大きく変化せざるを得ない局面にきている時期であると仕事柄痛感しています。

例えば経済団体などでは「新卒一括採用」を見直す動きが出てきており、「通年採用」を導入し始めている大手企業もあります。また、コロナ禍によって予測していないキャリアチェンジを求められたり、非正規雇用で働く人たちが思わぬ離職に遭遇したりと変化は著しいものとも言えます。

あくまでも個人的な意見となりますが、この新卒一括採用を見直すという動きは、「ようやく旧態依然の慣例を見直す動きが出たと」歓迎しているところです。

これまでの日本をけん引してきた大手企業は、労働市場で新卒一括採用による青田刈りの弊害により、素晴らしいサービスや技術力をもっている中小企業には、縁遠い話しではなかったでしょうか？

特に大手企業では大量の新卒を採用し中長期的に自社の次世代社員・幹部候補として囲い込みがされていましたが、一方では退職者も一定数見込みながら人材を確保してきました。少子高齢化による労働力人口の減少は、歯止めがかかりませんし、限られた労働力をどのように活かしていくのかが問われているのではないかと思います。

また、これまでの悪しき慣例は、若いこれから社会へ巣立とうとしている本人たちにとってみれば、たまったものではありませんでした。

大手中小企業問わず、ウィズコロナの今後の時代においては、自社の魅力を本質的に展開できる企業、若者の無限の可能性を育てることができる企業、そして社会的に必要とされる企業などが生き残っていく時代となるように感じてなりません。

働き方の多様化により、「パラレルキャリア」という言葉はご存知でしょうか？

（P・Fドラッガー/「明日を支配するもの」より）

パラレルキャリアとは、「本業を持ちながら、第二のキャリアを築くこと」と定義されていますが、旧来のひとつの会社に入社したら定年までという働き方そのものが時代に合わなくなってきています。

副業は金銭的な報酬を得ることを目的としていますが、パラレルキャリアでは、自分のスキルアップや夢の実現、社会貢献活動などのために活動し、趣味から活動の幅を広げていったり、起業をする準備として始めたり、またNPOや社会人学校などでボランティア活動をおこなったりと、多様な始め方があり、将来的にそちらが本業となった方も見受けられます。

自分自身の子供のころに描いていた夢や、趣味の延長線上かもしれませんが、世界観の視野を広く持つということは、ビジネスパーソンとしても求められる能力のひとつとなりますし、変化を恐れることなく新しい自分を発見するために、少し自分の人生を立ち止まり考えてみるものよいのかもしれませんね。